プラグインを自作して、Lightroom の連写スタックを自動化した話

はじめに

ブラケット撮影やポートレートの連写、気づくとカタログが似たような写真で埋め尽くされていませんか?

Lightroom Classic標準の「自動スタック」機能はありますが、「撮影時間が近すぎる連写が1つにまとまってしまう」「似た構図の別カットまでスタックされる」といった絶妙な不便さを感じている方も多いはず。

私は不便だと思っていたので、Exifメタデータをもとに自動でスタックするプラグイン「Exif Import & Stack」を作ってみました。

なぜ標準の自動スタックではダメなのか

Lightroomの標準機能には、主に2つの判定基準があります。

  1. 時間ベース: 「○秒以内」という判定。2回の連写の間隔が短いと、別セットの連写までくっついてしまいます。
  2. 類似度ベース: 最近追加された見た目のAI判定。少しアングルを変えただけの別カットまで統合されることがあり、結局手動で直すハメに。

「Sonyの純正ソフト(PlayMemories Home)なら完璧にグループ分けできるのに……」

そう思って調べたところ、実は画像データには(Exif)には、カメラが記録した「連写シーケンス番号」が眠っていることがわかりました。これを使えば、見た目や時間に頼らず「100%正確なグループ分け」ができるはず…( ゚д゚ )クワッ!!。

開発の壁:Lightroom SDKには「スタックAPI」がない

ノリノリで開発を始めましたが、すぐに大きな問題に気づきました。

なんと、Lightroom ClassicのSDKには「写真をスタックする」というAPIが公開されていません。(2026年現在も!)

道理でスタックを自動化できるプラグインが少ないはずです…

数少ない既存プラグインによると2つの解決方法がありました。

  1. インポート時に使える限定的なスタック機能を流用する
  2. AutoHotkey を使い、Lightroom のショートカットを自動的に叩く

前者はインポート処理をいじるのが怖かったため、私は後者を採用しました。

Exif Import & Stack の仕組みとフロー

このプラグインは、以下の3ステップで動作します。

  1. Sync(同期): 選択した写真からExifToolで連写情報を読み取り、Lightroomの独自メタデータに書き込みます。
  2. Preview(確認): メタデータをもとに「どの写真がスタックされるか」を事前に確認します。
  3. Apply(実行): AutoHotkeyがLightroomを操作し、一気にスタック化を完了させます。

「時間が近いから」ではなく「カメラが連写として記録した番号」を参照するため、連続してシャッターを切っても誤結合が起きません。

導入方法(ちょっとだけ準備が必要です)

本プラグインは外部ツールを利用するため、初回のみ以下の準備が必要です。

1. 外部ツールの配置

  • ExifTool: 公式サイトからWindows版をDLし、exiftool.exeにリネームしてプラグインフォルダ内へ。
  • AutoHotkey v2: 公式サイトからZIP版をDLし、指定のフォルダ名(AutoHotkey_2.0.21)で配置します。

2. プラグインの有効化

Lightroomの「プラグインマネージャー」から追加し、設定画面で各実行ファイルのパスを指定すれば準備完了です。

感想

「1スタック=1シーン」として整理されるため、まず構図を選び、その中から最適な1枚を選ぶ、というスムーズなワークフローが実現します。

注意点

  • AutoHotkeyでUIを操作するため、実行中はマウスやキーボードに触らず、Lightroomをじっと見守ってあげてください。(もしくは一息入れましょう)
  • 本プラグインは、Exifデータを直接読み取ったり、UIを外部から自動操作したりするという「かなり攻めた」仕組みで動いています。
  • バックアップは命綱: 実行前に必ずLightroomのカタログと、写真ファイルのバックアップを取ってください。
  • 自己責任でお願いします: 万が一、データが消えたり、PCが爆発したり、撮影データが「謎の黒塗り」になっても、開発者は責任を負いかねます(というか、負えません!)。

おわりに

現在は私のメイン機である Sony系のみに対応していますが、他メーカー(Canon, Nikon, Fujifilm等)への対応も検討しています。……が、正直なところ以下の2点が壁になっています。

  • 実機がない: 各メーカーがどのタグに連写情報を隠しているか、実機or連写したデータがないと解析できません。
  • モチベーション(切実): 自分では使わないので、反響があれば…ということで 「連写の山に埋もれたくない」というカメラマンの皆さん、ぜひBOOTHでチェックしてみてください。フィードバックもお待ちしています!